天然(有機)

木や革などの天然素材の有機材料は、植物または動物から派生します。木はレーザー加工に非常に適した用途の広い材料です。木にはバルサやマツなどの軟木からサクラやカエデなどの堅木まで、さまざまな種類があります。堅木と比べて、密度の低い軟木ほどレーザー切断が簡単です。堅木の木目は細かい傾向があり、レーザー彫刻により適しています。革は、動物の生皮をなめすことで作られた天然素材です。なめし加工を施すことで革はよりしなやかに、かつ丈夫になります。すべての天然有機材料は、レーザー切断、彫刻、およびマーキングできます。天然有機材料のベンダーについては、材料サプライヤーの一覧をご覧ください。

Type of Wood

天然有機材料の種類



  • 人工木材
  • 堅木
    • サクラ
    • カエデ
    • オーク
    • クルミ
  • 中程度の堅さの木
    • ハンノキ
    • カバノキ
  • 軟木
    • バルサ
    • アメリカボダイ樹
    • コルク板
    • マツ
  • 非常に堅い木
    • 鉄樹
    • チーク







レーザー加工の種類

新製品の開発から大量生産に至るまで、材料加工におけるレーザーの役割はこれまでになく広がっています。すべてのレーザー加工について、レーザービームのエネルギーは材料と相互作用して、何らかの方法で材料を変換します。各変換(つまりレーザー加工)は、レーザービームの波長、出力、デューティサイクル、および反復率を精密に調整することで制御されます。このようなレーザー加工には、以下のものがあります。

すべての材料には、レーザービームがどのように相互作用し、その結果材料がどう改質されるかを決定付ける固有の特性があります。天然有機材料の最も一般的な加工方法を以下にご紹介します。


天然有機材料のレーザー切断
CO2レーザービームのエネルギーは、天然有機材料によって簡単に吸収されます。レーザービームにより、その光路にある材料が加熱されます。その材料は急激に加熱され、蒸発します。レーザー出力が十分な強さであれば、レーザービームによって材料が完全に切断されます。天然有機材料は、レーザーで切断されるとすばやく気化するため、変色を最小限に抑えた滑らかで真っ直ぐなエッジになります。

天然有機材料のレーザー彫刻
レーザービームの出力を制限して、材料を指定の深さまで除去(彫刻)することもできます。レーザー彫刻加工を使用すると、天然有機材料の表面に複雑なパターンやデザインを作り出すことができます。さらにレーザー彫刻は情報の伝達にも使用できます。

天然有機材料のレーザーマーキング
レーザー出力が十分に低い場合は、天然有機材料の表面が黒くなりますが、材料は除去されません。この加工方法はレーザーマーキングと呼ばれます。レーザーマーキングを使用することで、デザインを作り出したり、シリアル番号やメーカーのロゴなどの情報を伝達したりすることができます。







天然有機材料のレーザーシステムに関する一般的な注意点

プラットフォームのサイズ – レーザー加工する天然有機材料の最大サイズを保持するのに十分な大きさであるか、大型の材料を加工するためのクラス4の機能を備えていなければなりません。

波長 – 10.6ミクロンの波長はほとんどの天然有機材料によって容易に吸収されるため、レーザー切断、彫刻、およびマーキングに最適です。

レーザー出力 – 適用する加工に基づいて選択する必要があります。天然有機材料のレーザー切断、彫刻、およびマーキングには、25~150W(CO2レーザー)が最適です。

レンズ – 2.0レンズは、天然有機材料のレーザー加工に最適な汎用加工レンズです。

切断テーブル – レーザー切断する天然有機材料のシートを支えます。

排気 – 天然有機材料のレーザー彫刻機、カッター、およびマーカーで発生した気体や粒子を除去するのに十分なエアフローが必要です。

エアアシスト – レーザーの焦点の近くに空気を噴射して、天然有機材料のレーザー彫刻、切断、およびマーキング中に発生した気体や粒子を除去します。



天然有機材料のレーザー加工に関する環境、衛生、および安全性への配慮

ほとんどの場合、レーザー材料の相互作用によりガス状流出物や粒子が生じます。天然有機材料のレーザー加工から生じた流出物や粒子は、外部環境に排出する必要があります。あるいは、排気を最初にろ過システムで処理してから外部環境に排出することもできます。燃焼はレーザー加工に伴う現象で、炎を発生させる可能性があります。そのため、レーザー加工を常に監視する必要があります。